津軽三味線の調弦を合わせるときは、チューナーでなく「音」で合わせよう

津軽三味線で調弦を合わせるとき、何を使っていますか?

  • チューナー
  • 調子笛

それぞれ習う先生によって様々かもしれませんが、このどちらかを使ってると思います。

調弦って、習い始めの頃は特に、「難しい!わからない!面倒!とにかく大変!」なーんて思いがちなんですが、

正しく調弦せずして、曲は成立しない。

と先生が言うように、とても重要。間違った調弦のまま弾いたとしても、まともなメロディーにはならない・・・こうなると音楽を楽しむところからはかけ離れてしまいます。

調弦を合わせるという行為は、とにかく重要です。道具を上手く使いこないして、正しく&素早く調弦ができるよう頑張りましょう。

初心者は調子笛で音感トレーニングしよう!

教室では、初心者の生徒さんでも、必ず調子笛(ちょうしぶえ)を使ってトレーニングしています。

調子笛(十三音)

 

ちなみに、私たちが使ってるのは邦楽用の低音の調子笛です。

調子笛を使った調弦方法は、

  1. ハーモニカのように吹いて音階の音を出す。
  2. その音をガイドにしながら、糸巻きを回し音を合わせる。

音を出すのは、とても簡単なんですが、「鳴らした笛の音を頼りに三味線の音を合わせる」のが、初心者の方は特に、苦戦するようです。中には、

笛の音に合わせるのは難しいので、チューナーを使ってもいいですかー?

と言う生徒さんも多々いるようですが、先生は絶対、OKを出しません。

教室では、調子笛で調弦がしっかりできるようになるまで「チューナー禁止」なんです。

厳しいようですが、最初に調子笛で鍛えることによって、実はこんな力がつくんです。

正しい音を判断する力

調子笛の音を聞き、三味線の音が合ってるか?を、まず感じます。違うなら、調子笛の音より高いのか?低いのか?を判断して三味線の音を合わせる。これを繰り返し続けることで、音感トレーニングになります。「音を感じる力」を養うわけです。

初心者のみなさんにとっては、きっとここが一番難しいところだと思いますが、頑張ってトレーニングを続けると、

音感が鍛えられ、正しい音が瞬時にわかるようになります。

始めのうちは、3本の糸を正しく調弦するのに、20~30分かかってしまうこともあるかもしれません。微妙な音の違いがわからず、頭が真っ白になってしまうこともあるでしょう。でも、頑張ってトレーニングすれば、調弦にかかる時間がだんだん短くなってきます。

そして、三味線を弾いてる途中に調弦がずれてきたら、すぐと気づけるようになってきますし、合奏のとき、周りの三味線の調弦に、いち早く合わせられ、常に正しい調弦で演奏する癖が身についてきます。(音が違ってたら逆に気持ち悪いと思うぐらい)

とてもアナログな手法ですが、耳を鍛える上では、とてもいい調弦方法です。

チューナーは、音感を鍛えたあとに使おう

チューナーは、正しい音かどうかの判断をランプや針で示してくれるので、楽で早くて正確に調弦することができます。でも、始めからチューナーを使うと、正しい音を感じる力は身につきません。機械任せだからです。

なので、教室では、まず調子笛を使った調弦で音感を鍛え、その上で「答えあわせ感覚」でチューナーを使うようにしています。機械は賢く使っていきましょう。

調子笛がないときに代用できるもの

うっかり調子笛を教室に忘れて帰ってしまった!!!という生徒さんも、たまにいますが、、、でも大丈夫、そんなときは、スマホのアプリを使ってしのぎましょう。

スマホのアプリで「ピアノ」や「鍵盤」で検索すると、いろいろ出てくると思います。シンプルなもので大丈夫なので、お好きなアプリをダウンロードしてください。

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倭奏 津軽三味線

例えば、4本の二上がり調子の場合、

・1の糸=ド
・2の糸=ソ
・3の糸=ド※1オクターブ上

になります。

1の糸を調弦したければ、ピアノの(ド)の音を鳴らし、調弦します。あとは、調子笛の場合と同じ要領です。

調子笛がなくても、こうして身近なアイテムを使って、調弦を合わすことができます。

調弦に苦戦してるみなさんへ

教室では、調子笛で調弦をすることを勧めていますが、決してチューナーを使ってはいけないわけではありません。あくまで、音感を鍛えるためにオススメしてます。力がつけば、用途によってはチューナーを使う方がいい場合もありますので、シーンに合わせて使い分けてくださいね。

調弦は何より大事です。曲を弾く前は、必ず調弦を完璧に合わせましょう。正しい音で曲を演奏して、音感・感性を、もっともっと磨いていってくださいね。

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